窓際にいるL

『出窓に腰かけたまま、うっかり眠ってしまったL』



・・というリクエストを、
太古の昔に頂いたまま、ほっておきまして、
今年になって、ようやく描けたんですよ～～☆☆☆
（既に3カ月くらい前の話なんですけどねｗ）

海羽には珍しく、背景らしきものも描かれてますが、
何しろリクエストの中に、“出窓”という単語が入ってますから、
キャラだけ描く訳にはいかないんですよね～ｗｗ
（それで背景手抜き禁止のフラッグが立ってしまったという訳ですｗ）

リクエストは、絵茶にて私が詳しく問い質し、
目は閉じているか？とか、口は開いてる？とか、
あどけなく眠ってる感じとか、（←おいおいおいｗｗｗ）
いろいろ質問攻めにしたくせに、
その絵茶の日から、悠久の時が流れ～・・
この絵を描こうとした頃には・・・・・
いろいろ細かいところを忘れたまま描いてました☆
（悠久の時とやらのせいにしてんじゃないよ）

・・で、いろいろお詫びの意味も込めつつ・・
折角頂いた素敵設定の、御礼の意味も込めて、
すごくすごく、すご～～くつたないSSを書いてみました。


 

絵には登場しませんが、ワタリとLの物語です。
こちらからどうぞ↓

ワタリに例の調査を頼んでから、数週間が経つ・・・

ワタリを、十分信頼してはいるが・・

危険を伴う調査を頼んだせいか、
たったの数週間が、何カ月にも、何年にも感じられてならない。

・・・今度ばかりは・・・



ワタリをひとりで行かせるべきではなかった・・・・・・・・。



幼い頃・・・

帰りの遅いワタリを待つ時はいつも、
この様な出窓に座って待っていた。



この窓から通りを見渡せば、
ワタリの乗った車が見える筈だ。

そうやって、通りを注視していたにも関わらず、
気が付けばいつも、その場でうたた寝していて・・

帰ったばかりで、疲れているだろうワタリの手を煩わせていた。


いや・・・

本当はうたた寝などしていない。

心配もしていない。

ワタリは必ず帰ってくる・・

私がここで眠りこけていると、
何時しか帰って来たワタリが、
ブランケットを片手に、私の寝顔を覗き込みにくる・・

むしろそれを期待している。

昔はそれを、楽しんでいたものだったが・・・・・・。



今回の調査の危険を考えれば考えるほど、
そんな余裕をもてなくなっている自分に気付く・・・

ワタリひとりで大丈夫だと、十分に考え判断した筈なのに・・

どうしてこんなにも、不安に苛まれるのか・・・。

もう・・

調査の結果など、どうでもいい。

そのせいで、この事件が永久に迷宮入りになっても構わない。

今すぐにでも無事な姿を見て、安堵したい・・・・・・。



朝日が昇り、この窓際にも光が射してきた。



幼かった日の様に、その場で眠り込んでしまったLに、
あたたかい足音が近付いてくる・・・

『・・・おや？Ｌ、今日もこちらでしたか・・・』



今回も、寝たフリでワタリを迎える事に成功・・
いや、失敗だ。

今回に限っては、どういう訳か・・
カラダの震えが止まらない・・・

ワタリなら、気付かないフリをしてくれるだろうが・・・。



Fin.